郊外のマンションに暮らす3人家族
郊外のマンションに暮らす3人家族

防災マニュアルで登場する周防さん家族

夫(ハジメさん)
…都市圏まで1時間程度電車で通勤している
会社員妻(サチコさん)
…専業主婦で子供のママサークルに入っている
娘(リョウコちゃん)
…幼稚園に通っている

子供が生まれる時に都心郊外にマンションを購入。車で数十分のところには夫婦の両親が健在している。

 突然大きな揺れに襲われたときは、まずはご自分の身の安全を守ることが第一優先です。座布団などで、頭を守りながらテーブルや机の下に身を隠して、机の脚などをしっかり握って揺れが収まるのを待ちましょう。慌てて行動して転倒したり家具に衝突するケガが多いので注意して下さい。トイレや風呂場は安全と言われますが、鏡やガラスの破損、トイレの給水タンクの落下などに注意が必要です。

 また、ユニットバスはドアが歪むと開かなくなる可能性が高いので、ドアは開けたままにしましょう。関東大震災の教訓でまずは火を消すと言われてきましたが、地震の揺れを感じると自動的にガスの供給を停止する装置がほとんどのご家庭に設置されています。食事の用意などをしているときも、慌てて火を消そうとして火傷を負うこともあるので、まずは身の安全を守り、揺れが収まってから火の元を確認しましょう。

 

安全なところへ

自宅での基本行動

突然の大きな揺れに襲われたときは、
まずはご自分の身の安全を守ることが第一優先です。

  1. 丈夫なテーブルや机の下に身を隠し、机の脚などをしっかりと握りましょう。
  2. 棚に載せてあるものや、テレビなどが落ちてきたりするので、座布団などで頭を守りましょう。
  3. 慌てて転倒することが多いです。落ち着いて揺れが収まるのを待ちましょう。
  4. ドアを開けて出入口の確保をしましょう。ドアノブに蓄光シールを貼っておくと暗闇対策になります。
  5. 揺れが収まっても慌てて戸外に飛び出さないようにしましょう。

もし地震にあったら

就寝中に、

寝具にもぐりこむか、ベッドの場合は
その下に入り、 身の安全を確保しましょう。

  • 暗闇では割れたガラスや照明器具が落ちたりした場合の破片でケガをしやすいので注意しましょう。
  • 枕元には厚手の靴下やスリッパ、懐中電灯、ラジオなどを置いて、避難が出来る準備をしましょう。
  • 寝室には倒れそうなものを置かない。家具などは固定しましょう。

 

食事の支度中に、

まずは、テーブルなどの下に身を伏せ、
揺れが収まるのを待ちましょう。

  • 無理して火などを消しにいくと、やけどをすることがあるので、揺れが収まるのを待ちましょう。
  • コンロの近くにいた場合は、調理器具が落ちてくることもあるので、コンロから離れましょう。
  • 揺れを感じて自動的にガスの供給を停止する装置がほとんどのご家庭には設置されています。使い方を普段から確認しておきましょう。
  • 食器棚や冷蔵庫が倒れてくることや、中身が飛び出してくることもあるので注意しましょう。

 

トイレ・お風呂の最中で、

揺れを感じたらまずドアを開けて、
避難路を確保して揺れが収まるのを待ちましょう。

  • 風呂場では鏡やガラス、タイルの破損によるケガに注意しましょう。
  • 入浴中の浴槽では、風呂のふたなどで、頭を守りましょう。
  • トイレでは水洗用のタンクが落ちてくることがあるので注意しましょう。
  • ドアが歪んで開かなくなることがあるので、ドアを開けましょう。

 

もしも、戸建住宅でなく、高層住宅だった場合

高層階では、低層より揺れが
大きくなることがあるので注意しましょう。

  • 丈夫な机やテーブルなどの下に身を隠し、揺れが収まるのを待ちましょう。
  • 高層階での地震は、揺れ始めは遅く、揺れだすと長く揺れ、揺れ幅も大きくなる傾向があります。
  • 普段から非常口や非常階段などの避難路の確認をしておきましょう。

火災になったら
火災では煙が死亡原因の多くを占めています。冷静な避難行動を取りましょう
●普段から火災発生に備えて、非常口などの避難ルートを確認しておきましょう。
●火災警報器などの警報を聞いたときは、状況確認と速やかな行動を心がけましょう。
●煙が充満したらハンカチなどで口・鼻をしっかり覆い、煙を吸わないよう姿勢を低く避難しましょう。

初期消火
強い揺れでは、まず身の安全を確保してから火を消しましょう
●大きな揺れの時は、揺れが収まるのを待ってから、火を消しましょう。
●火災になった場合は、周りに大きな声で助けを求めると共に消火器などで初期消火をしましょう。
●消火器は身の安全を守りつつ風上から火の根本をねらい、手前から箒で掃くように放射します。
●消火器の放射時間は粉末式で約15秒、強化液式で30〜70秒程度です。消火器表示を確認しましょう。
●天井に火が燃え移ってしまったら、速やかに避難して下さい。大声で近隣に火災を知らせましょう。
●マンション火災で避難する場合は玄関ドアが防火戸になります。火災の拡大を防ぐために閉めて下さい。

 

もしココで地震に遭遇したら

揺れが収まったら

見の安全の確保。

まずは周囲を確認。
身の安全を確保しましょう。

  • あわてて行動すると、転倒した家具や飛び散ったガラスなどでケガをする恐れがあります。
  • 小さな揺れの時や、揺れが収まった後に、ドアや窓を開けて出口を確保しましょう。

 

避難の判断。

正しい情報に基づいた判断を!

  • 災害が発生した時にはデマが飛び交いがちです。噂などに惑わされずに、テレビやラジオ、役場からの情報に注意し、正しい状況の把握に努めましょう。
  • 役場から避難指示や避難勧告が出たら、従って行動しましょう。
  • 役場からの指示・勧告がでなくても、ご自分の周辺に危険が迫っていると判断した場合は、ためらうことなく避難しましょう。
  • 消防署、警察署は救急・救助活動に追われていることが予測されます。災害状況の問合せなどは、これらの活動に支障きたすので原則避けましょう。

 

避難行動をおこす

家をでる。

避難するときも周囲を確認しましょう。
思わぬ事故に遭う恐れがあります。

  • 外に出るときもガラスや看板などが落ちてくる可能性があります。
  • 避難する時には、電気のブレーカーを切り、ガスの元栓を閉めましょう。
  • 近所にも声を掛けて安否の確認をしましょう。
  • 家族が別の場所に居るなど、避難場所は防犯のため玄関ドアの裏側などに表示しておきましょう。

避難は自動車ではなく徒歩で
避難するときに車を使うと混乱を来たす場合があります
●原則徒歩で避難しましょう。車の使用は渋滞を引き起こし消防車の活動などに支障を来たします。
●道も混乱して歩きにくい可能性があります。携帯品は最小限に留め、活動しやすい靴や服装にしましょう。
●最寄の小・中学校などが避難所に指定されています。火災延焼など危険性がある場合には、広域避難場所に避難する必要があります。自宅周辺の避難所を普段から確認しておきましょう。

 

救出・救援活動に、

まずは住民たちの協力が必要です。

  • 阪神淡路大震災では救助された77%の方が近隣住民の協力で救出されました。
  • 災害発生時には道路の寸断など消防による救出活動も限界があります。
  • 救出活動には危険が伴なう場合があります。声を掛け合って複数で協力しましょう。