ライフスタイルで大きく違う防災備蓄

 高齢者の居る家族や、共働き夫婦、子供の居る家庭、独身者、またペットと同居しているなど、各家庭のライフスタイルも様々になってきています。自治体の防災マニュアルなどでは、一般家庭としての想定までしか紹介されていないケースがほとんどです。ご家庭の家族構成やライフスタイルによって必要な防災備蓄の内容も異なってくる筈です。
 非常用持出袋などに用意されている基本アイテムの他にご家庭に合わせた必要アイテムを加えておくと、いざと言う時に困りません。

高齢者の防災備蓄のポイント

地震が発生した場合、災害弱者になりやすい
高齢者にとっては近所とのつながりが大切です。

  1. 高齢の方は身の回りの大事なものだけを持って速やかに避難しましょう。
  2. 家具の固定など難しいので、ご近所の協力や自治体に相談してみましょう。
  3. 日頃からご近所に声をかけておくことで、自分で避難できないときなどは協力をお願いしましょう。
  4. 家族と同居していても昼間は高齢者だけになることが多いです。家族で話し合いましょう。
  • めがね・入れ歯・常備薬は人に借りることができないため、枕元などに置いておきましょう
  • トイレ対策の非常用トイレは必ず備蓄しましょう
  • 口腔ケアも大切です。断水を想定してマウスウォッシュや歯磨き用シートなどを用意しましょう
  • 食事もカンパンなどよりも非常用のお粥や、やわらかいビスケットなどを用意しましょう
  • 離れて暮らす高齢者などには定期的に防災用のレトルトなどを送るといざと言う時に役立ちます

 

共働き夫婦の防災備蓄のポイント

一番大切な防災対策は家族会議です。

  • 外出先ではまずは身の安全を守り、帰宅が困難になったときはむやみに行動しない
  • 安否をしらせる連絡方法が次に大切です。災害伝言ダイヤルや緊急連絡は遠くの親戚などを決めておきましょう
  • 避難所は探し回らずに済むように、第二候補くらいまで優先順位を決めておきましょう
  • 自宅から先に避難することも想定して、避難先をどこに貼っておくか決めておきましょう
  • 非常用持出袋の基本アイテムを用意しましょう
  • 女性は特にトイレに困ります。基本アイテムに非常用トイレを追加しておきましょう
  • 自宅待機を想定して3日分の水・非常用食料などは用意しておきましょう

 

子どものいる家庭の防災備蓄のポイント

子供だけで自宅にいることもあります。
家族で防災に備えた心掛けを話し合いましょう。

  • 家の中の安全な場所・危険な場所をみんなで話し合いましょう
  • 通学路や外で危険な場所、地震が来たときの行動など決めておきましょう
  • 家族で地域の防災訓練や消防訓練に参加してみましょう
  • 乳幼児などはおむつ、おしりふき、粉ミルクやビスケット、下着などを用意しましょう
  • 未就学児童などは非常用のお粥やパンなどを用意しましょう
  • 停電は子供にとって恐怖です。懐中電灯のほかに部屋全体を照らせるランタンなどを用意しておきましょう
  • トイレにも困ります。非常用トイレを用意しておきましょう

 

独身者の防災備蓄のポイント

近所付き合いが希薄な場合が多いですが、
近所に住む同級生や同僚などを確認しておきましょう。

  • 防災用品を備えていないケースが多いですが、簡単な非常持出袋を用意しておきましょう
  • 非常用食料の他に、レトルト食品を定期的に食べて、減ったら買い足す方法等もあります
  • 女性はトイレには困ります。非常用トイレは最低限用意しておきましょう
  • 女性は生理用品や長期の断水を想定した化粧落しシートやドライシャンプー等を用意しておきましょう

ペットの居る家庭の防災備蓄のポイント

災害時にペットを守れるのは家族です。
ペットの防災も家族で話し合いましょう。

  • ペットも人間と同様に恐怖を感じて、パニックを起こすこともあります
  • どこかに隠れて行方不明になったり、外に飛び出してしまうこともあります
  • 自治体によってペットの同行避難は可否が異なります。自治体の対応を確認しておきましょう
  • 緊急時の一次飼育場所や預かってくれる親戚や友人なども探しておきましょう
  • 名前と連絡先を記したネームタグなどを首輪に着けてあげましょう
  • ペットフード、水、缶詰やレトルトなど長期保存できるものも活用して1週間程度は用意しましょう
  • ペット用キャリーを用意して普段から過ごせるように慣れておきましょう
  • 衛生面の配慮も大切です。トイレシーツなどは多めに用意しておきましょう
  • タオルを用意しましょう。体を拭いてあげたり、ケガした際の止血、防寒など様々な用途に使えます